
赤ちゃんが産まれて半年ほど経つと離乳食が始まります。
離乳食期はだいたい生後5カ月~1歳6カ月の約1年で、そのあと幼児食期に移行します。
今回は、離乳食の次のステップ、幼児食期のポイントについてご紹介します。
【幼児食とは】
幼児食とは、離乳食でさまざまな食材の味やかたさを知り、食べることを学んだ乳児期の子どもが、今度は自分でスプーンやフォーク・箸を使って食べられるようになるための期間です。
そして、母乳や育児用ミルクも卒業し、栄養のほとんどを3回の食事と1~2回の補食で摂っていきます。(3歳ころまでは、フォローアップミルクなどで足りない栄養をカバーすることもあります。)
またこのころに「食」に関するさまざまな体験をさせたり、食べることの楽しさを学ぶ「食育」を始めると、生涯にわたる豊かな食生活の土台となります。
【幼児食の期間】
幼児食は離乳食期完了の目安となる1歳6カ月~小学校入学前の5歳ころをいいます。
1歳6カ月~2歳を幼児食前期・3~5歳を幼児食後期と分け、咀しゃく力に応じた食材のサイズやかたさに慣れさせていきます。
味つけは、離乳食期より濃いものになっていきますが、それでもまだ大人の味つけの1/3~1/2くらいです。
大人と同じような味つけは、小学校入学以降が推奨されていますので、4歳以降を目安に少しずつ味つけに変化をつけていくとよいでしょう。
【ポイント】
■栄養
幼児食期はほとんどの栄養を食べ物から摂るため、離乳食期よりも栄養のバランスが整ったメニューを心掛けます。
ご飯やパンなどの主食・たんぱく質の多い食材を使った主菜・ビタミンやミネラルなどが摂れる副菜、主菜・副菜で不足していそうな栄養を入れた汁物の「一汁二菜」だと栄養バランスが整いやすいです。
■1回分の食材目安量
食べたいだけ食べるということを小さいころから覚えてしまうと、消化器官や内臓への負担が大きくなり、将来的に生活習慣病のリスクが高まる可能性があります。
食べる量は個人差がありますが、目安量を参考に、食べ過ぎや少な過ぎが起きないよう気を付けましょう。
以下に目安量をまとめてみました。
※同一の仲間からどれか1種類を選んだときの量です。
同じ仲間から複数選ぶという場合は、それぞれの量を減らす必要があります。
<1~2歳>
●主食
ごはん・・80~90gくらい
食パン・・6枚切りなら耳を取ったもの1枚(45g)くらい
8枚切りなら耳つき1枚(50g)くらい
麺類(ゆでうどんなど)・・90gくらい
●主菜
肉・・25gくらい
魚・・25~30gくらい
卵・・2/3個分(30g)くらい
豆腐(絹ごし)・・60gくらい
●副菜
野菜・芋・きのこ・海藻・果物など・・合わせて60~70gくらい
<3~5歳>
●主食
ごはん・・100gくらい
食パン・・6枚切り耳つき1枚(70g)くらい
麺類(ゆでうどんなど)・・120gくらい
●主菜
肉・・40gくらい
魚・・40gくらい
卵・・1個分(50g)くらい
豆腐(絹ごし)・・100gくらい
●副菜
野菜・芋・きのこ・海藻・果物など・・合わせて90gくらい
■かたさ・大きさ
<1~2歳>
1歳ころは、上下の前歯に加え、その隣の乳犬歯や第1乳臼歯という奥歯が生えてきます。
食材のかたさは「ハンバーグくらいのものを、フォークなどを使って簡単に切れる」程度を目安にするとよいでしょう。
大きさは、薄切り肉であれば2~3mm幅位で繊維を断ち切るようにすると、噛み切りやすくなります。
葉野菜などは、茎の筋っぽいところは長めにゆでるなど、大人が食べるにはやわらかすぎるくらいにし、長さは1~2cmくらいにすると食べやすいです。
根菜類は1~2cm角や、4~5cm長さのスティック状に切ります。
いちょう切りなども、少し厚みがある方が火が通ったときにやわらかくなります。
2歳ころになると、第2乳臼歯も生えてくるため、奥歯を使って食べものをすりつぶすことが出来るようになります。
でも、まだ噛む力は未熟で大人の1/10程度です。
食材のかたさは唐揚げのような少しかためのものも噛み砕いて食べるようになるので、1歳ころのかたさがクリアできて来ていれば、かたさのステップをあげていきましょう。
また、食材の大きさも薄切り肉であれば、5mm~1cm幅、2cmくらいの大きさのものが食べられるようになったり、鶏のささみやむね肉のような繊維質の少ない部位であれば5mm厚くらいのそぎ切りにしてあげると噛み切ることが出来るようになっていきます。
葉野菜なども2~3cmくらいに、根菜も乱切りなどを取り入れていくと変化が出ます。
<3~5歳>
3歳ころになると、20本の乳歯がすべて生えそろいます。
口周りの筋肉も発達してきて、噛む動作も段々としっかりしてくるので、様子を見ながら焼き肉くらいのかたさのものにも挑戦してみましょう。
大きさは、肉や魚であれば3cmくらいにしてもよいです。
ただし、筋などがあったり、加熱するとかたくなりやすい部位は、誤嚥の原因にもなるので、サイズを小さくするなどの工夫が必要です。
野菜類は、葉や茎を3cmくらいに切ったり、トマトなどは薄めのくし切りなど、大きい状態で出して、噛み切る練習をしていくのもおすすめです。
噛む力は、あごの発達や歯並びにも影響するので、噛む力が安定してきたら、歯ごたえのある食材も取り入れてください。
【全年齢で気をつけたい、丸い食材・ツルっとした食材・粘り気のある食材】
幼児食期に限らず、小学校に上がっても、ミニトマトやブドウ・うずらの卵などの丸いものや、こんにゃくなどツルっとしているものを与えるときは、のどに詰まらないように切ってから与えてください。
また、餅や白玉といった粘性のある食べものは、ミニトマトやブドウ・こんにゃく以上に噛む力の弱い子どもにはあまりおすすめ出来ません。
どうしてもというときは、餅であれば小さく切ってから調理する、白玉などは豆腐などを混ぜて粘り気を抑える工夫をするなどの対策をしてください。
どの食材も、食べているときは近くで見守り、何かあった場合にすぐ対処出来るようにしましょう。
食べることに集中するように声掛けしたり、「しっかり噛んでね」と伝えるのも大切です。
いかがでしたか。
大人と同じかたさや大きさの食材を食べられるようになるまでにはまだもう少し時間がかかりますが、離乳食期と比べると、著しい成長がみられるときです。
ただし、個人差もかなり出てきますので、日々の食事の様子をしっかりと確認しながら、楽しい幼児食期を過ごしてください。
Text by さゆり/食育インストラクター




